今回は、工場の3S活動を紹介します。弊社は、グラファイト素材のパッキンを製造しています。そのプレス成型工程で使用する1800個以上ある金型の管理が大変です。
そして、金型の錆に関しては常に頭を悩ましています。今までは、小さな金型は棚全体をシートで覆い錆から守っており、大きな金型は一つ一つビニール袋に包んでいました。ビニールに包んでいる大きな金型は、棚から取り出しにくくビニールから取り出したりビニールに戻したりすることが手間でした。
そこで今回は、良さそうな防錆シートが見つかったので全ての金型棚に防錆シートを貼り替える改善を行いました。
①
②
防錆効果のあるプラダンを棚板の上側と棚の側面に貼り付けました。①の写真の金型置き場は、密閉されているので棚板にプラダンを敷いて側面にプラダンを貼りました。②の写真の棚は、左の棚と同様に棚板と側面にプラダンを貼り、棚全体を防錆のフィルムで囲いました。左右の写真ともに、見た目がスッキリしました。
また、プラダンを敷いたことで大きい金型を滑らせて取り出せるようになり、取り出しが非常に楽になりました。実際に作業を行っている社員からも、金型が取り出しやすくなったと好評です。
しかし、本当にこのプラダンだけで完璧に錆から防げるのかとの声もあります。今のところ何も問題は起こっていないですが、あとは一番心配なこの梅雨の時期に何も問題が起こらないかだけです。この金型の問題は、3S開始当初からあった問題でした。しかし、何をすれば一番効果的かという改善案がなくて、後回しになっていました。今回は、その後回しになっていた問題に取り組んだ良い改善になりました。もし、何か錆で問題が起こっても以前のビニールの方法に戻ることはなく、また違ったアプローチの改善を行うと思います。やはり何事も行動しないといけないなと改めて思った改善になりました。3S活動での改善は失敗してもやり直したら良いだけです、これからも後回しになっているところをドンドン改善していきます。
金型管理については« 「現場の金型管理を進めてみた。No.37」でも取り上げておりますのでご参考ください。