3S奮闘記 3S

No.37

現場の金型管理を進めてみた。No.37

3S活動を長く続けていくと、活動後に運用が変わったり活動で出来上がった製作物が劣化してくることがあると思います。その結果活動検討及び実施直後は効果絶大だったにもかかわらず、時間の経過とともに効果が薄れたり、そもそもこれ何やったん?といったような管理も増えてきたりしていないでしょうか。

 今回はそんな「やったときは良かったけど、時間が経って見直した」活動の事例を紹介したいと思います。

・改善前

改善前

・改善後

改善後

 

具体的には現場の金型の管理です。弊社はパッキンを成形するにあたり金型がとても大事になります。金型の材質は基本鉄で、管理場所としてはサイズの関係上一部屋外ガレージに保管しています。その結果湿気によりサビが発生してしまいます。少しでもサビを防ぐため、除湿剤をいれてビニールにくるみ保管するのですが、それでも多少はサビが発生する上、ビニルを覆った金型の取り回しが非常に困難でした。

そこで2014年の春から夏にかけて、展示会で見つけた防錆シートを活用しサビの防止と外見の改善活動を実施しました。実施時期がちょうど湿気の多い季節だったにもかかわらず、サビの発生を抑えることができ、これはかなり効果のある活動でした。

しかし2年目を迎えた頃、金型に少量のサビが発生してしまいました。そこで各々の金型を防錆シートで覆う活動を実施しました。(« 「金型柵に防錆効果のあるプラダンを棚板の上側と側面に貼り金型の保管場所を改善_No15」)
その結果3年目、4年目とサビは抑えることができたのですが、完璧に抑えることはできませんでした。金属には過酷な環境だったことと、おそらく防錆シートの寿命もあったのではないかと思います。そこで昨年から現場では金型のメンテナンスと管理方法の見直しを行っています。金型一つずつをビニルでくるみ直し防錆剤を添付します。いつ使用したか等はAssistを活用できないかと検討中です。

・改善前

金型改善前

・改善後

金型改善後
 3Sだけでなく、日常の業務でも行動を起こすことで見えてくることはたくさんあると思います。その中で苦労もあるかもしれませんが、どんな経験でも無駄にはならないと思います。
3S活動の心得に「まずやる」という考え方があります。悩んで進まないよりもやってみてわかることはたくさんあります。今回もし防錆シートの活動をしなければ見えてこなかった部分もあります。活動する中で金型の整理も実施しました。Assistでの金型管理の仕組みにも取り組むことができました。

 新しい年度が始まり、新しい仲間が増えた会社も少なくないと思います。ぜひ3S活動を通じて、新しいことを恐れず、どんなことにもチャレンジする気持ちが育つような会社になりましょう。