なぜ今、「整理」にこだわるのか?
皆様こんにちは!3S担当の安川です。
弊社は12月が期初めですが、実は前期の3S活動において「整理」がうまく進まないという反省点がありました。
3S(整理・整頓・清掃)をサイクルとして回していく中で、もっとも重要で土台となるのは「整理」です。
そこで今期は、「整理」を行う期間を明確に設けて活動に取り組んでいます。
今回は、ある製品の作業場で実施した改善活動の事例を通じて、町工場である弊社の「整理」の考え方をご紹介します。
1. 現場の課題は作業台を占領する「ゴミ袋」
どんな製品を生産する場合でも、その作業をする場所に必要な工具や道具がそろっていると作業しやすくなりますよね。
でも、作業が終わったからといって作業台の上に置きっぱなしでは3Sできた状態とは言えません。
今回の作業場はまさにその状態で、作業が完了した後も作業台の上に、必要な治具や工具が散らかったままになっていました。
そこで、まず作業台の整理作業から始めました。
すると、作業台の引き出しに「ゴミ袋」を管理していることがわかりました。
現場の作業員に確認したところ、「作業台にゴミ袋はなくてもいいが、週に2回はゴミ箱の袋を交換するため、工場内のどこかには置いておきたい」という要望がありました。
2. 「使う場所」の近くに、みんなで手作り
この意見を受け、ゴミ袋の管理場所を工場内に改めて設けることにしました。
ゴミ袋を使用するのはゴミ箱のそばであり、そこにはちょうど清掃用具置き場があります。
そのため、清掃用具置き場で一括して管理するのが最も効率的だと考えました。
【ここがポイント!】
- 誰でもわかる表示:元々表示がなかった清掃用具置き場も、誰が見ても何があるかわかる状態に改善しました。
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ベテランの技を伝承:清掃用具置き場は社内で自作することにしました。実際活動を行ったチームには、木工加工が得意な町工場のベテラン社員がいたので、その人に教わりながら、完成させました。
表示や標識の工夫も凝らし、使い勝手は抜群です。
この改善により、ゴミ袋の適切な一括管理ができただけでなく、当初の目的であった作業台の引き出しを本来の用途で使えるようになり、生産場所での治具管理ができるようになりました。
3. デジック流「整理」のランク分け
今回の活動で「ゴミ袋をどこに配置するか」を考えた過程こそが、まさに「整理」です。
一般的な整理の定義は「いるものといらないものに分け、いらないものは廃棄」ですが、
町工場のリアルな現場では「あまり使わないが高額なもの」や「年に1回は絶対に使うもの」など、即座に捨てられないものも多々あります。
その場合は「すぐ使うもの(生)、時々使うもの(休)、使わないもの(死)」のようにランクを付けて管理を行います。
弊社ではそれに加え、「ほぼ使わないけど、理由があり捨てられないもの(長休)」というランクも設けてあります。
| ランク | 状態 | 基準(使用頻度) |
|---|---|---|
| 1. 生 | すぐに使うもの | 2週間以内に使う |
| 2. 休 | 急がないもの | 2週間以上〜6ヶ月未満 |
| 3. 長休 | 判断が難しいもの | 6ヶ月以上使っていない |
| 4. 死 | いらないもの | 廃棄する |
ランク分けについては、以前の記事(『第一歩は「生・休・死」区分で整理作業_No2』)でもご紹介はしましたが、今回の整理は期間を1ヶ月から2週間に変更しました。
今回のゴミ袋は「週に2回使う」ため、「生」に当てはまります。だからこそ、廃棄せず工場内で一括管理するという判断になりました。
このランク分けは社内での指針になります。この考えを社内で共有することで、「どこに不用品があるか」や、「すぐ使うのかどうなのか」という考えが生まれてきます。
運用を回すカギは「長休」の管理ルール
大事なポイントが、「長休」の部分です。
「いつか使うかも…」と、なんでもかんでも長休に持っていくと置き場がいっぱいになります。
そこで、長休置き場に移動する際は「持っていった日」を必ず残します。そして「移動した日付(看板)」を作り、実物に張り付け、半年に一回見直しを行います。
もしその最終使用日から「半年たっても動いていなければ」、本当に不要なものかもしれないので、そこで最終的に廃棄するかどうかを決めます。こうすることで長休置き場もあふれかえりません。
おわりに-まずは職場のルール見直しから
このようなランク分けは、社内における「整理の指針」として機能します。
この考え方を社内で共有することで、「どこに不用品があるか」「これはすぐに使うものなのか」という意識が自然と生まれてきます。
冒頭でもお伝えした通り、3Sで一番大切な基盤は「整理」です。
自社で「守るべきルールを決め」、そして「決められたルールを守る」ことができれば、社内には必要なものしかない快適な状態になります。
いくら「整頓」を頑張っても、不用品やあまり使わないものが混ざっていれば、その効果は半減してしまいます。
町工場の皆様の職場でも、これを機に今一度「整理のルール」を見直してみてはいかがでしょうか。今期の取り組みについては、また別の機会に詳しくご紹介できればと思います。