皆様こんにちは!生産管理コラム担当の安川です。
生産管理システムの導入を検討中のお客様、またはすでに導入済みのお客様は、システム導入を通じて社内の業務改善を目指していると思います。
業務改善といっても様々で注文情報の管理から始まり、納期管理や手配管理など多岐にわたります。
その中でも特に多い要望は、現状の売価の適正判断や作業の進捗管理です。進捗管理や原価管理を正確に行うには実績収集を行います、そのためには作業員の協力が欠かせません。
作業員が使用する端末が現場端末です。今回は正確な原価を確認するために、どのように実績を取得するかを紹介します!
工程の原価を確認するには?
工程の原価を確認するためには「誰が」「いつ」「どれだけ」「完了させたか」の情報が必要です。
これらの実績を取得するには、各現場端末の「工程実績」取得機能を使用します。
工程実績とは、生産情報の各工程(作業)にかかった時間(実績時間)といくつできたのか(完了数)のデータです。
この実績を正しく取得することで、人や機械のチャージと作業時間を元に原価の計算が可能になります。具体的に説明します。
Assistの実績取得について
Assistでは実績に「製品完了」と「工程完了」の二種類があります。
*完了の種類について
1.工程完了
- 各工程の実績を登録します。
- 「誰が」「どの機械で」「何時から何時まで(合計何分)」「いくつ」完了したかを入力します。
- 「開始/完了」を登録する方法と「完了のみ」を登録する方法があります。
2.製品完了
- 製品の完了実績を登録します。
- 製品完了を生産数全数行うことで、生産情報が履歴に回り、製品マスタの在庫が増えます
各工程を完了し、最後の工程を完了した時点で製品の完了を行うことで、その製品の在庫を増やすのがAssistの実績の流れです。
ここでAssistの作業指示書とAssist Terminalの関係を見ていきます。
*工程実績について
3.工程開始/完了
- 開始/完了の実績を取得するため、時間をはかる必要がなくなります。
- 途中で違う作業が入ったときいちいち止める必要があります。
4.工程(完了のみ)
- 開始の入力をしなくていいので、作業員の手間が減ります。
- 開始の入力をしていないため、途中経過が見えなくなります。
作業指示書のバーコードにはそれぞれ役割があります。原価を把握するためには工程の実績を取得する必要があるので、今回使用するのは各工程に記載されているバーコードです。
Assist Terminalでは「開始/完了」「完了のみ」「複数の工程を同時」など様々な用途に応じて工程の取得方法を変えることができます。
工程の「開始/完了」の実績は、作業開始前に指示書のバーコードを読み込み、「今から作業を始める」という実績を作ります。
作業が完了した時や休憩時間のタイミングで再度バーコードを読み込み「作業が終わりました」の実績を作ります。
この作業で「誰が」「どの機械で」「いつから(作業開始時間)」「いつまで(作業完了時間)」「作業を行った」という実績ができます。
実績時間は作業完了時間から作業開始時間を引いた値です。「開始/完了」の実績は正確な時間を取得できますが、作業開始時や完了時、中断時に常にPCの前でバーコードを読み込む作業が発生するため、作業員への負担が少し増えてしまいます。ですがその分実績時間を正確に取得できます。
実績取得での作業員の負担を減らすには?
では作業員の負担を減らすにはどうしたらよいでしょうか。
Assist Terminalをお使いの方には「完了のみ」の取得をおすすめします。
これは作業が終わったときに「作業が終わりました」の実績を作成し、その時に数量と「何分仕事したか」を入力します。つまり実績時間を直接入力する形です。
この方法では開始の実績がないため、いつから始めたかの実績はありません。作業員は作業時間を覚えておき、作業完了時に入力する必要があります。入力した時間が実績時間となるので、この時間を元に原価の計算が可能です。
作業時間を覚えるというのもなかなか難しく、曖昧なものだと思われます、そのため可能なら「開始/完了」の実績を取りたいと考える方もいるでしょう。そこで弊社は実績取得端末をいくつか展開しておりますので、ご紹介いたします。
工程開始/完了に特化したAssist Board Remocon
Assist Board Remoconは、工程の開始/完了の取得に特化した端末です。作業指示書にQRコードを表示させ、そのQRを読むことで、開始、完了、中断の実績を簡単に取得できます。
端末のサイズは片手に収まる大きさで、ボタンが2つついています。WiFi環境があれば、作業指示書と端末さえあればどこでも使用可能です。端末に担当者や機械を登録することで、「誰が」「どの機械で」を選択することなく、作業実績を手軽に取得できます。
また、休憩時間や緊急の仕事が入った場合も、「中断」のQRコードを読むことで、それまでの実績を残しつつ一旦作業を止めることができます。中断した時点までの実績時間は取得できるので、そこまでの原価計算も可能です。
ただしリモコンにはモニタとテンキーがないため、途中の完成数を入力できません。一度の開始完了で全数完了する生産スタイルのお客様におすすめの端末です。
手軽に工程開始/完了ができ、数量や図面などが確認できるAssist Web Terminal
手軽に開始/完了の実績を取得しながら数量の入力も必要な場合は、Assist Web Terminalがおすすめです。
こちらはiPadを推奨しており、iPadに作業指示書の画面を表示させ、開始、完了の実績を取得できます。画面があるので数量の入力も可能ですし、添付してある図面の確認もできます。
詳しい内容は« 生産管理コラム『「デジタル作業指示書」誕生で製造現場のペーパーレス化を促進! タブレットで生産管理を始めよう。』をご確認ください!
AssistWebTabletは、できるだけ少ない操作で開始と完了の入力ができるよう設計されています。実績の取得も容易です。リモコンよりも多機能を求めるお客様におすすめです。
まとめ
社内の作業で生じる原価の計算には、その作業にかかった時間を用います。この時間を得るためには現場端末での実績取得が必要です。現場で実績を取得するためには作業員の協力が不可欠で、その作業員が使う端末はストレスの少ないものが望ましいです。
今回は原価を見るために必要な実績を中心に、Assistの実績取得について紹介しました。
工程の開始/完了の実績はどの現場端末でも取得可能です。それぞれの端末の特長を活かして、お客様の目的にあった端末を選び、社内の生産性向上を目指しましょう!
上記の製品について詳しく知りたい方は、ぜひ一度こちらからお気軽にご相談ください。
また、Assistについてわかりやすくまとめた無料資料もございます。お気軽にダウンロードをしてください。